女性のための「うつ病」克服なび

重度のうつ病を克服した私の体験記

うつは治らない?私が心の闇を克服しようと思ったワケ

前回までに書いたように、
私は10代の終わり頃からうつの症状が始まり、
廃人のような生活をしていた20代半ばまで、
真面目に病院にかかり、薬も服用していたにも関わらず
うつ病をくり返していました。

治ったように思われた心の病が、更に症状を悪化させて再発します。

「私は一生心の闇に支配されるのかもしれない」

うつ病はきっと完治しない」

「私の性格や体質がうつになりやすいんだ」

 

終いには

「私は呪われているのかもしれない」

とまで思いました。

けれど結果から書くと、うつ病は誰でもかかる可能性があるし、治せない病気では絶対ありません。必ず治ります。

うつ病を治したいと思ったら、先ず大事なことは決心すること。

「私は絶対にうつ病を克服する」

と宣言して下さい。

宣言した瞬間にゴールは必ず設定されます。

ただし、ゴールまでの道のりや厳しさは人それぞれです。
私も宣言してから、何度も挫折したことか。

諦めようかとも思いました。
しかし一度宣言すると、不思議とまた無意識にゴールに向かおうと自分の心身が動きます。

私は何をきっかけにうつ病を克服すると宣言できたかというと、
オーバードーズで道路に飛び込み、車に撥ねられて死んでしまった妹の存在と、
入れ替わりのように生まれてきた私の娘の存在でした。

妹は事故後、一命は取り止めたものの、
怪我で妹とは思えないほどのあり様になっていました。

そんな妹を見て、私はショックで目の前が真っ白になりました。

二歳年下の妹が何故こんなになったのか?
死ぬのは私じゃなかったのか?
自分はどうすべきか全く分かりませんでした。

夜になり、眠ろうとすると妹の姿が見えて
可哀相で怖くて眠れません。

私はオーバードーズと飲酒を朝から晩まで続けました。
それを見ていた当時の私の恋人は、
仕事帰りに献身的に私の暮らすアパートに来て食事を作ったり、
薬やお酒の管理をしてくれたり、話し相手になってくれたりしました。

妹の事故一ヶ月後、私は妊娠していました。
妊娠して、私はすぐに薬と飲酒を一切止めました。

病院では急に薬を止めたら禁断症状が出るから、
薬は続けて中絶をするよう勧められました。

しかし私は出産を決意していたので、
薬を止めました。

今思えばかなり無謀で自分勝手な行動だったと思います。

私は前回産めなかった子供と自殺をはかって
植物状態になった妹のことを考えたら、
もう自分一人のためには生きていけないと思っていました。

私が生きている…なんて、申し訳ない、
みっともない事なんだろう…そう思っていました。

だから私のお腹に宿った子供は、
私を生かすために来てくれたのだと思いました。

「この子のためなら生きていける」

そう思えたのです。
子供のために薬を一気に止めても
全く禁断症状は出ませんでした。

むしろ目の前が晴れて、頭もすっきりしました。

少しずつ大きくなっていく子供とは反対に、
植物状態だった妹の命が消えていきました。

妊娠六ヶ月の時、妹は息を引き取りました。
私はお腹を抱えてどれ位泣いたか分かりません。

でも泣きながら、私は決心したのです。
宣言したのです。

「私は妹とこの子供のために、生きる。絶対に心の病を克服する」

と。その日から私の病との戦いの日々が始まりました。