女性のための「うつ病」克服なび

重度のうつ病を克服した私の体験記

再び病院へ~初めてのカウンセリング~

前回の書いた経緯で私は妊娠し、
薬を止めて出産の決意をしました。

妊娠中は決心も固く、いつもお腹の中の子供を
意識していたので、強くいられました。

人並みにつわり等はありましたが、
仕事もしながら出産準備をするという精力的な生活を送れました。

しかし、無事出産して娘が1歳になる頃になると、
ホルモンバランスの乱れ、無理をして頑張り続けていた疲れが出始めました。
腸炎片頭痛で救急車に運ばれたり食欲が落ちたりしました。

実は私は娘の父親とは結婚せずに未婚で出産していました。

それはまた改めて詳しく書きますが、
私には“結婚は幸せ”という価値観がなかったのです。

この価値観も私を心の闇に引っ張るものでありました。
だから私は一人で立派に子供育てようと意気込んでいたのです。

仕事も子育ても完璧にしようと努めました。
ところがその娘が1歳になろうとした時に、
ある思いが私を支配したのです。

「この子も私と妹のように心の病に侵され、いつか妹のように死んでしまうかもしれない」

そう思い始めたら、
怖くて怖くてたまらなくなりました。

要するにこの頃の私はまだ心の病の原因が
私の中にあるのではなく、外にあると思っていたのです。

ある時理由もなく降って湧いたように現れ、
私や妹を苦しめた心の闇が、
娘にも降ってくると思い込んでいました。

そう思い始めると、ニュースを見ていても本を読んでいても
マイナスの情報しか自分に入ってきません。

とにかく自分が心の闇を脱出しなきゃ、
と思った私は再び病院に通う決意をしました。

しかし今度は薬だけでなく、
別の方法も取り入れている病院を探しました。

調べた結果、自宅や職場からは離れていましたが
電車で通える距離に、カウンセリングを取り入れ、
力を入れている病院を見つけました。

私はカウンセリングとはどんなものかは知らずに、
とにかく薬だけではない治療をしてくれる病院だと
希望を持って早速行きました。

受診し、カウンセリングにも週一回きちんと通いました。
しかし担当の先生とカウンセラーさんに過去の話をしていくと、
返って絶望感で一杯になってしまいました。

 

カウンセラーさんからは一時的に過去の辛さがよみがえってきて、
症状がきつくなるだろうと言われましたが、
不眠とうつ状態が本当に酷くなり、また先生から薬を勧められました。

 

薬を勧めてきた先生に対して異常に嫌悪感を抱いてしまいました。

「せっかく決心したのに、また再発した…私はやはり心の闇から出られない。不可能だ。」

そう思いました。

ある時、受診とカウンセリングの予約日に、
どうしても行く気になれず、病院の目の前まで行って
引き返しました。

そしてふらふらと古本屋さんに何となく立ち寄りました。
そこで私は運命の出会いを果たしたのです。