女性のための「うつ病」克服なび

重度のうつ病を克服した私の体験記

はじめてのうつ病

私が初めて自分を“うつ病かも?”
と思ったのは10代の終わり頃でした。

その当時、うつ病かも…とは思いながら、大事には思っていませんでした。
しかし今思うと、気付いた時はもう既にかなりうつ病が進んでいる状態で、
その前から私の心は少しずつおかしくなっていました。

気付いた最初のきっかけは、それまで楽しくて仕方なかった学校が行きたくなくなりました。
学校だけではなく、楽しかったバイトも行くのが億劫になりました。

理由が特にあったわけではありません。

それなのに家から出るのが憂鬱になっていきました。
体の調子が悪いわけでもないのに何故か全てが憂鬱…果てには、
どう頑張っても布団から出られず、学校もバイトも休むようになりました。

真面目な私は、病気でもないのに休んで怠けている自分が嫌で仕方なかったし、
仕送りをしてくれている親に申し訳なくて、このままではいけないと思い、
親には内緒で生まれて初めて精神病院に行きました。

当時は心療内科などメジャーではなくて、

うつ病で病院に行く=山の上にある精神病院に行く、という感じでした。

友達に車で病院に連れて行ってもらい、受診しました。

担当してくれた先生は

「君は“ねばねば病”だよ。何でも完璧に“やらねば”って根詰めるから心が疲れたんだよ」

そう言って抗うつ剤をくれました。

しかし先生の言葉が全く自分の心に響かず、処方された薬をきちんと飲みはしたものの、
2度とその病院には行かなくなりました。

自分が“ねばねば病”とは思えなかったし、不調の原因は自分の外にあると思っていました。

私は薬より環境を変えようと思い、バイトを変え、引っ越しをし、
当時の恋人と別れて環境を変えました。

それはとても効果のあったように感じられました。

何となく心が元気になり、布団から出られないことはなくなりました。
季節も丁度寒い冬から温かい春に移り変わろうとしていて、
その温かい気候も憂鬱を振り払ってくれている気がしました。

ところが私はここから度々うつ病に戻っていきました。

要するに根本治療ができていなかったので、上辺は善くなったような感じがしましたが、
またすぐにうつが戻ってきました。

私はたまたま不運にもかかった病気だと思っていたので、
原因が自分の中にあるとは考えもしていませんでした。

今、客観的にこの頃の自分を振り返ると、うつ病になる兆候はもっと前からありました。

次回はその兆候にさかのぼっていきたいと思います。