女性のための「うつ病」克服なび

重度のうつ病を克服した私の体験記

初めてのうつ病は薬で治った?

初めてうつ病の診断を受けて、処方された薬を真面目に飲み、
環境を変えた私はとても気分が善くなりました。

その時の私は、自分のうつ病の原因は自分の外にあると思っていたので、
食事や幼少期の体験が原因に絡んでいるとは思いもせず、
ただ自分の周りの環境を変えることでうつ病は治ると思っていました。

少し気分が善くなったら、自傷行為は治まりましたが
食事は相変わらず悪いままでした。

自分ではすっかりうつ病が無くなったものだと思っていましたが、
この後も私は度々心の闇に陥っていきました。

要するに薬を真面目に飲んでいるだけでは
決してうつ病は治らなかったのです。

症状は一時的に緩和されますが、根本的に治すには、
自分と向き合う必要がありました。

ところが私は自分と向き合うことの重要さに
この頃まだ気づいていませんでした。

自分と向き合うことが怖かったわけではありません。

私は食事を疎かにすることも、自傷することも、
当然良い事だと思って疑わなかったのです。

「私は何故良いことばかりしているのに、災難ばかり起こるのだろう」

本気でそう思っていました。

私の中の“常識”が普通と違うということに
全く気付きませんでした。

食事や自傷に限ったものではなく、
例えば結婚に対しての価値観、男女間に対しての価値観も
周りとは違っていました。

幼い時からお酒を飲んで暴れ、
母に暴力を振っている父を見て、
私の中では“父親とは暴れるもの、
女性を殴るもの”と思い込んでいたのです。

「人はどうして結婚したがるのだろう、特に女性は皆結婚に憧れるけど、
男性に苦労させられるだけなのになぁ」

と不思議で仕方ありませんでした。

だから恋愛をしていても、相手の男性が私に威圧的であっても、
それは当然のことだと思って耐えていました。

何にしても耐えて我慢し、自分を痛めつけることが
良いことだと信じて疑わなかったのです。

この部分に気付くまで、私は何度もうつ病をくり返していったのです。

そして始めは少し心が風邪を引いた位の軽いものでしたが、
くり返す度に症状は悪化し、重くなっていきました。

うつ病には必ず原因があります。

その原因は大事なものを失ったとか、
大きな環境の変化があったとか、
分かりやすいものかもしれません。

そういう分かりやすい理由が見当たる時は、
時間が優しく癒してくれるかもしれません。

しかし主だった理由もないのに心を病むのには、
自分の無意識…潜在意識の中で自分を苦しめる観念が
居座っている可能性があります。

うつ病

「あなたはもっと楽な生き方ができるはず。自分を見つめ直して」

というサインかも知れません。