女性のための「うつ病」克服なび

重度のうつ病を克服した私の体験記

うつ病は甘えなのか?

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うつ病で気持ちや体調が不安定になると、ドタキャンや欠勤、遅刻をしたり、集中力や持久力が低下して仕事を効率よくこなすのが難しくなったりします。


そのため“うつ病は甘えわがまま”と周囲の人に思われることがあります。

 

私自身もパニック障害に伴いうつ病がひどかった頃、どうしても電車に乗ることができず、「今日こそ乗って出掛ける!」と意気込んでも、頑張れば頑張るほど辛くなり、乗ることができても一駅ごとに降りて休まなければなりませんでした。

 

また、抗うつ剤やパニック障害の症状を和らげる安定剤などが意識を朦朧とさせ、記憶障害も多々ありました。


その為、人との約束を果たすことも仕事も、簡単な事のはずが全くできなくなっていました。

これらの行動パターンはもちろん人から理解されず、信用・信頼を失いました。

“簡単なこと”“当り前のこと”がうつ病によってできなくなることは、例えると心の器の中に本来は満たされているはずの“余裕”が枯渇している状態で、常に心の中は大嵐で何か行動をしようとする度に不安や恐怖感を感じていました。

 


周りの人からは“甘えている”“怠けている”“自分勝手”と思われて当然の行動ですし、本人にとっても当り前のことが簡単にできないことへの罪悪感でいっぱいになります。

本人にとっても、支える家族やパートナー、一緒に働く人、友達などの周りの人にとっても不快な気持ちになってしまいます。

 

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うつ病=甘えで決めつけてはいけない

単に“うつ病=甘え、わがまま”という認識ではなく、そのメカニズムを知っていたら、双方とも不快な気持ちを少しでも解消できるのではないかと思います。

まず、うつ病で思うように行動できない人の場合、自分を責めず“うつ病が治ればきっとまたできるようになる”と希望を持って治療に専念してほしいと思います。


感情を貯め込まず、吐きだす練習をすると何か行動する前に起きる憂鬱感が軽減されます。

例えば信頼できる人に聞いてもらう、カウンセラー等の専門家の人に聞いてもらう、ノートに書き出してみる、など。

職場では“うつ病だからできなくても仕方ない”と自分だけで開き直っていても理解してもらえませんし、遅刻や欠勤などは一緒に働く仲間に迷惑をかけてしまうので、できれば体調不良である事をきちんと事前に伝えて大事な仕事は断って治療に専念する方が良いです。


会う約束をしている友達にも今の自分にはできないこと・難しい事を率直に伝えて無理のない約束をして下さい。

逆にうつ病の人を支える側の場合、相手の言動に振り回されて、うつ病は甘えでわがままだと思われると思います。


大事な仕事や時間が無駄になってしまう事もあります。
それで相手への不信感や苛立ちが大きくなっていきます。


そんな時はその人の本来の良さや可能性を信じてあげて欲しいと思います。

うつ病は誰でもかかる可能性があります。
一見明るく社交的に見える人も働き者で行動力がある人でもうつ病になることはありますし、潔癖症の人がうつ病によって片付けられなくなることや、責任感が強くて真面目な人でもうつ病によって会社に来られなくなることもあります。


うつ病の時の状態や抗うつ剤や安定剤などの薬を飲んで副作用が出ている状態は決して本来の本人の姿ではありません。

その上で、感情的にならず大事な仕事や時間であることを相手に伝え、始めから無理をしないように、また治療に専念するようお願いするのも一つの方法です。

人は立場が変わると、中々相手の状況が理解しづらいものです。
うつ病が原因でお互い不満に持ってしまい縁が切れてしまうことは残念なことです。

少しの理解でお互い希望を持つことができたら良いですね。