私のうつ病はなぜ治らないの?① 薬を飲むだけではうつ病は完治しない
うつ病は治らない病ではありません。必ず完治させることのできる病です。
しかし、うつ病にかかりやすい生活習慣や性格は確かにありますし、もし10年以上うつ病やうつ状態に苦しんでいたら
「自分は一生こころが晴れることがないかも…」
と思ってしまうでしょう。
私自身、思春期から10年以上うつ病に悩まされていたので、その間は絶望を感じていました。もちろん病院にも行きました。薬も真面目に飲んで、休養も取りました。でもうつ病は簡単には治りませんでした。
「どうして真面目に通院して薬も飲んでいるのに治らないの?」
とても苛立ってきました。心療内科の先生が頼りなのに、先生はただ薬を出してくれるだけで、段々諦めの気持ちが生じてきました。
誰かに助けて欲しいけど、誰にも迷惑をかけたくない…
こころの中はいつも葛藤しています。
本当にうつ病は暗い出口の見えないトンネルの中にいるようです。
しかしうつ病という暗いトンネルには必ず出口があります。
自分はどうしてそのトンネルに入り込んでしまったのでしょうか。
そのトンネルに入る前に、自分を酷使していたり、逆に甘やかし過ぎていたり、大きなショックを受けたりしたようなことはありませんか。
その時に戻るのが怖くて、トンネルから出るのを恐れていませんか。
意識的には“うつ病を治したい”と思っていても、潜在意識の中で“ここでずっと休んでいたい”と思っていたら、出口は中々見つからないかもしれません。もちろん、外で誰かが元気な声で
「おーい!出口はこっちだぞ!」
と声をかけてくれても、行く気にもなれないかもしれません。
うつ病は自分の心と身体を守るための防御反応
うつ病は自分の心と身体を守るための防御反応でもあります。
先ずうつ病というトンネルにどうして入ってしまったのか、振り返り、
紙に書きだしたり、話したりしてみましょう。
とても辛い自分との対話になるかもしれないので、
もし話す時は専門家の先生やセラピストさん、信頼できる優しい家族や友達に聞いてもらって下さい。
例えば私のトンネルに入ったきっかけは両親の不仲でした。
両親が不仲であることに勝手に罪悪感を持ち始め、責任を感じていました。
両親に申し訳ない気もしていました。
自分が好きになれず、許せなかったので、摂取障害や自傷行為で自分を痛めつけて赦されたような気がしたのです。
「自分には価値がない、自分は愛されるに値しない人間だ」
と思い込んでいたのです。
スポンサーリンク
私のうつ病は幼少期からの誤った観念からの悪循環
幼少期からの誤った観念が思春期に自分自身を傷つけることで報われた気がした
⇒きちんとした食生活をしない(三食菓子パンや甘いものだった)
⇒身体に必要な栄養素が足りず、神経系が荒らされ苛々や憂鬱に悩まされる
⇒物事がうまくいかなくなって焦り始め、劣等感が更に増幅してしまう
⇒孤独感に陥り、人を妬んだり喜びを感じなくなってきたりする
⇒そんな自分が嫌だからもっと頑張ろうと自分に鞭を打つ
このような悪循環ができてしまいました。
真面目に病院にかかり、薬を飲んでいる間も自分への誤った観念はそのまま放置していましたし、食生活も見直しませんでした。気晴らしに飲むお酒も量が増えて、喫煙量も増えていました。簡単に言うと、私は病院の先生と薬が魔法のように自分を楽にしてくれると思っていたのです。
そして心の中に
「このまま病気のままで休んでいたい」
という気持ちもありました。それほど疲れている状態でもありました。実際10種類近くの薬を服用しても私は全く治りませんでした。
人によってきっかけは他にも色々あるかと思います。
イジメや暴力、虐待を受けていた
いつも完璧で自分に厳しく、何かに追い立てられているように仕事や勉強を頑張ってきた
大事な人に裏切られた、失恋した
大事な人やものを失ってしまった…
これらのきっかけに対して、自分のからだとこころは
「もうたくさん耐えてがんばったから休みたいよー」
と言っている状態がうつ病、うつ状態です。
薬を飲んでも、これらの状態が変わるわけではないので、
薬を飲むだけではうつ病は完治しないのです。
次回に続きます。