女性のための「うつ病」克服なび

重度のうつ病を克服した私の体験記

パニック障害とうつ病

父の介護を施設に任せて、私は実家から一人暮らしをしていた街に戻ってきました。

いつまでも仕事を辞めているわけにはいかない、
また仕事を探して元の生活をしなきゃ…
頭ではそう思っていても、身体が動きません。

自分に対しての自信を全て失っていました。

理由もなく恐怖感や虚無感が私を襲い、
食事もできない、外にも出られない日が続きました。

カーテンを閉め切った部屋の中で、眠れない日も続きました。
怖くて目を閉じられないのです。

自分でも何が怖いのかも分からず、
ただ怖くてテレビをつけたまま眠りませんでした。

勿論誰にも会えない状態だったので、
とにかく少しでも楽になろうと病院を探し、
やっとの思いで病院に辿りつけました。

そこで初めて

パニック障害、それに伴い重度のうつ病

と診断されました。

もらった薬は三種類、ハルシオンと安定剤と、パキシルでした。

ハルシオンに食欲を抑える副作用があるとは知らず、
服用し始めたら三日に一度の食事でも十分になり、
体重はわずか1~2か月で、今より10㎏も少なくなっていました。

食事を摂らないために、栄養が足りず、薬の副作用も手伝い、
身体が全く動かなくなりました。

動けない自分を更に責め続けました。

そしてハルシオンを飲んだからと言って私の不眠症は一向に善くならず、
飲んだ数十分うとうとするだけで、熟睡など全くできませんでした。

食事も摂らない、睡眠も取れない…私の体はどんどん弱っていきました。

気晴らしに外に出ようとしても、
動悸と吐き気がしてすぐに家に戻る状態…

また友達と会おうと何とか頑張って電車に乗った時は
一駅一駅降りてはベンチで休み、ホームから落ちそうになって
保護されたこともありました。

そのような体験をすると、次回もそうなるかもしれない、
という不安感から更に引きこもるという悪循環に陥りました。

病院に行く、週に一度だけが唯一の外出になりました。

担当の先生に眠れないことと、食事が摂れないこと、
不安感が更に増して外に出られなくなったと相談しました。

先生はとても事務的にハルシオンを中止し、
他の睡眠導入剤と効き目の強い抗うつ剤を追加しました。

しかし薬を変えても私の症状は一向に治まらず、
酷くなる一方でした。

ハルシオンを止めると、今度は異常な食欲に襲われました。

食べても食べても満腹にならない、
私の体重はすぐに10㎏増加しました。

すると治まっていた過食嘔吐が再び出始めました。

それをまた先生に相談すると、

「これは食欲を抑える薬です」

と違う新しい薬を処方されました。

そしてきつい抗うつ剤の量が増えていきました。
この頃から私は薬の副作用で、幻覚も出始め、夢と現実の境もつかなくなっていました。