女性のための「うつ病」克服なび

重度のうつ病を克服した私の体験記

うつ病の時は1日に10種類の大量の薬を服用

パニック障害うつ病の診断を受けてから、
半年後には薬が10種類近くまで増えていました。

ワイパックスパキシルレボトミン睡眠導入剤、胃薬、鎮痛剤…
薬が増えれば増えるほど私の心身は崩壊していきました。

幻覚が起き、夢と現実の区別がつかなくなっている人間に、
これだけの量の薬を渡したらどうなるか…
管理してくれる家族も傍にいない状況で、
先生は事務的に薬を増やしていきました。

この頃、私にとって17時が魔の時間でした。
恐怖感と虚無感の波が最大に押し寄せてきました。

カーテンの隙間から西日が差し込むと、私は膝を抱えて

「死んでしまいたい」

そう思いました。

17時なるとオーバードーズ(drug overdose、過量服薬)が始まりました。
早く楽になりたい、眠りたい、そう思いながらオーバードーズをくり返しました。

西洋医学の薬は、苦痛をその場で和らげることはできますが、
病の根本治療には役立ちません。

役立たないどころか、正しく服用しなければ毒にもなります。

特に向精神薬は、心が正常ではない、病んでいる時に処方されるわけで、
管理がきちんとできる家族が傍にいなければ、100パーセント正しく服用しているか
医師も判断できないのではないでしょうか。

私の心の病の原因を薬が取り除いてくれるわけではありませんでした。

正しい判断もできないまま薬を飲み続け、私は廃人のようになっていきました。

死んでしまえたらどんなに楽だろう…
そう思う度に介護施設にいる父親を思い出しました。

私が死んでしまったら家族はどうなるのだろう…
その一点だけが私の生きる意味でした。

ある夕方、私は遂に自殺を考えました。

しかし本当に死にたかったというより、
とにかく心身共に辛かったので楽になりたい、
という気持ちを強く持っていました。

病院に暫く来院できないので
できる限りまとめて処方してほしいとお願いし、
大量に薬をもらいました。

それまでに少しずつ貯めた薬と市販の薬を合わせて、
自分の目の前に薬を集めました。

そしてそれを服用しただけでは死ねないと
思った私は他にも様々な準備をし、
全ての薬を服用して眠りました。

自分の意識がはっきりと戻ったのは3日後位でした。

私は死ねずに病院のベッドに寝ていました。
目を覚ました私に看護師さんが言いました。

「今時の向精神薬は大量に服用しても死なないようになっているの。馬鹿な考えは起こさないことね」

私は何よりも自分が生きていることを恥に思いました。

その後、また家に戻されましたが自殺未遂の後遺症に苦しみ、
私の地獄の毎日は続いていきました。